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2023-08-08

「キャンバス」

ポケットに詰まってる色とりどりの絵の具
無造作に引っ張り出して
まだ白い大きなキャンバスの上で
夢を描きはじめた

飛び散るカラーがぼくの妄想をあぶり出す
葬られた獣が息を吹きかえす

ドアの向こう踏み出したら
忘れていた なつかしい風
どうか感じて
その腕で受けとめて。
君に与えられた世界

囚われたひとりの人の闇に沈んだ
怒りや悲しみの破片たちが
美しいキャンバスを切り裂いて
グレーに染めていく

傷つけ破壊する存在が人なら
傷をかばい寄り添って愛すのも人だよ

空の彼方見上げていたら
聞こえてきた誰かのメロディー
俯いてるなら ぼくに聞かせてほしい
君の心の声を
ただまっすぐに

急な雨に閉ざされても
誰かが傘をさしてくれる
ほんの小さなやさしさに気づくこと
それがしあわせ

ドアの向こう踏み出したら
ぼくら包むあたらしい風
どうか感じて
その腕で受けとめて。
君に与えられた世界

君が手に入れた世界

すべて ともにある世界